ジェネリック薬をめぐる議論が興味深い

ジェネリック薬品をめぐる東京都保険医協会と、日本ジェネリック製薬協会双方の意見を読むと大変に興味深い。
最初に東京都保険医協会のポスターを見たときは、なんだこれ??と思ったが、その後の反論を読むと、実に的を射ている(痛いところを付いている)と思う。

特に薬剤師として痛いのは、「薬剤師は実際ジェネリックを使ってみた時の効果がどうだったかってよく知らないでしょ?それなのに適切なジェネリック薬の選択できるの?」と言う所。

今までに医師に採用薬をジェネリックに切り替えてから効果が落ちた気がするとか、副作用が増えた気がすると何度か言われたことがあるが、そう言われてしまうと薬剤師としては反論する材料が無いのが現状。


以下にこれまでの議論を載せておきます。
日本ジェネリック製薬協会から再反論を期待したいところです。



発端は東京都保険医協会のこのポスター
http://www.hokeni.org/top/download/pdf/2012generic_a4.pdf

このポスターの重要な指摘は2点
1.先発品とジェネリック薬品では効果に差があり、ジェネリック薬品同士でも効果にばらつきがある。
2.薬局で必ずしも効果のあるジェネリック薬品に変更してもらえるとは限らないので、ジェネリック薬品に変更するときには、薬剤師ではなく医師に相談して欲しい。


これに対し日本ジェネリック製薬協会が反論
http://www.ge-academy.org/img/iken120326.pdf

1.ジェネリック薬品は生物学的同等性試験が行われており、先発品と効果に差がないことが保証されている。これはジェネリック薬品が頻用されている欧米でも同様である。
2.効果に差がないので、薬局で薬剤師がジェネリック薬を選択しても問題ない。


この反論に対して東京都保険医協会が更に反論。
http://www.hokeni.org/top/public/generic/2012/120416generic.html

1.ジェネリック薬品と先発品が同等ではないと考えられる実例を提示
2.処方薬の臨床的な効果について」は薬剤師が具体的には知り得ない部分も多い。医師が後発医薬品変更後の効果についても患者さんと話し合いながら評価をするのが妥当ではないかと。